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韓国との連携の模索は危険
 前回のエントリーに引き続き、今回も北朝鮮人権法案がらみのエントリーとなります。北朝鮮による拉致問題がなかなか進展を見せない中、与党は経済制裁発動の法的根拠を整備する『北朝鮮人権法案』を今国会に提出。国会の会期が残り少なくなり、何とかして法案を成立させたい与党は、民主党が出していた対案との一本化を画策し、9日、両者は一本化することで合意しました。

 拉致問題とは別に、脱北者の保護・支援に『必要以上』の力が入った民主党案を与党がある程度呑むことによる問題点が指摘されているものの、与党は法案成立に自信を持っているのかどうなのか、成立後を睨んだ動きを始めているようです。

 自民党の幹事長代理にして拉致問題対策本部長の逢沢一郎氏は、法案が衆院で可決される見通しになっている13日に訪韓する予定を組み、おそらく法案の趣旨、また成立後の日本政府の取り組みなどを韓国側に説明するつもり・・だったのでしょうが、こんなことになってます。(東京新聞から以下引用)

自民・逢沢氏との会談
『拉致議題』に反発

 【ソウル=中村清】韓国の通信社・聯合ニュースによると、韓国統一省当局者は十日、ソウルで十三日に予定していた李鍾〓(イ・ジョンソク)統一相と自民党拉致問題対策本部長の逢沢一郎幹事長代理との会談を中止することを明らかにした

 同当局者は中止の理由として「事前の合意もなく拉致問題を論議すると一方的に発表したのは遺憾」とし、「この部分について逢沢氏側から明確な釈明がない限り会談はできない」と説明した。

 また、逢沢氏側は十二、十三両日の訪韓中に潘基文(バン・キムン)外交通商相とも会談する予定だと発表していたが、外交通商省当局者は「会談はまだ確定しておらず、仮に会談しても拉致問題のような特定事案を協議する予定はない」とした

 北朝鮮は横田めぐみさんの夫の可能性が高い韓国人拉致被害者、金英男(キム・ヨンナム)さんと韓国の家族を「再会させる」と八日に表明した際、韓国政府に「責任ある措置を取るよう望む」と伝達。日韓で連携して北朝鮮に圧力をかけないようけん制した。

 これを受け、韓国政府は今月二十八日にも実現する英男さん親子の再会に向け、日本との接触に慎重な姿勢をとったとみられる


 あらあら・・『事前の合意もなく拉致問題を論議すると一方的に発表したのは遺憾』ですって。これまた斜め上ですね。あのー、対北朝鮮政策の窓口になっている韓国の統一相と、自民党の拉致問題対策本部長が会って、拉致問題以外に何を話し合うと言うのですか?初めからわかってたくせに。拉致問題を議題にするなら会わないって・・北朝鮮ですら話し合いくらいには応じますよ。韓国は北朝鮮以下でFA?

 日本側のDNA鑑定によって、韓国人拉致被害者である金英男さんの存在が明らかになり、韓国側が拉致問題に対してほんの少しでも前向きになるのでは?、という声が一部にはありましたが、このような韓国側の態度を見ていると、甚だ疑わしいと言わざるを得ない。

 もしかしたら、というよりもかなり高い確率で、金英男さんの家族の訪朝を政治的に利用しよう、と北朝鮮が書いている『ストーリー』に韓国側は乗っかることになるのではないか。自分から訪朝すれば、北に利用されることが明白であると見抜き、訪朝を拒否している横田さんらを攻撃したい北の意図に加担するつもりなのか。

 そうなれば最悪だ。日韓の連携なんて言ってる場合じゃない。味方に引き入れれば、獅子身中の虫になることは間違いないでしょう。残念なことだけれども、韓国で盧武鉉政権、または親北派が権力を握っている内は、連携を模索してはいけないと思う。

 最悪のケースとして考えられるのは、韓国が拉致問題に関して北と同じ立場から日本を非難することになる。また『本音』では脱北者問題に触れたくない盧武鉉政権が、来週日本で成立するであろう北朝鮮人権法案に脱北者の保護・支援が盛り込まれているのを奇貨として、脱北者を日本におっつける・・なんてことになるかもしれない。

 本来であれば、脱北者は韓国が引き受けるべき存在ですが、受け入れると北が怒る。北を怒らせることが何より怖い盧武鉉政権は、出来れば受け入れたくない。そこで目をつけるのは日本の北朝鮮人権法案。脱北者を日本が受け入れてくれれば、韓国が北に非難されることはない。まさに渡りに船。こうなることは十分あり得る。

 一本化される前の民主党案では、脱北者の保護・支援は日本政府の『責務』であると明記され、受け入れた脱北者は『原則』として定住資格を与えられることになっていた。一本化された法案では、責務や原則という言葉こそ盛り込まれなかったものの、保護・支援をするとある。

 心配なのは、脱北者にいつの間にか定住資格を与えることなり、いつの間にかそれが責務化してしまうことだ。行き場のない脱北者が、こぞって日本に向かうことになるのではないか、と危惧する。法案の主目的は拉致問題の解決であって、脱北者問題は二の次だ。するとしても保護は必ず一時的なものにとどめ、最終的には韓国に送るべき。出来るならその旨、法案に明記して欲しい。


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関連エントリー:北朝鮮人権法案がちょっと心配
北朝鮮人権法案がちょっと心配
 今国会に提出されている与党の北朝鮮人権法案。この法案は拉致問題など、人権問題で北朝鮮がキチンと対応しない場合に、経済制裁発動を可能とするモノ。これまで、経済制裁発動の法的根拠が無かったことから、法を整備すること自体は歓迎したい。

 しかしながら、国会の会期終了が迫っていることに焦ったのかどうなのか、自民党は民主党の対案をある程度呑んで一本化する方針を打ち出した。民主党の対案は、どちらかといえば経済制裁よりも脱北者の保護・支援に力点がおかれていたものであり、一本化する作業の中で民主党案の丸呑みがされないか、危惧されます。

 民主党案の具体的な内容は『保護・支援は日本政府の責務である』と明記されていたり、『原則、定住者としての在留資格を与える』というモノ。なぜ『責務』があるのか、なぜ原則として定住資格を与えなければならないのか、釈然としない案ということもあって、当ブログでは以前のエントリーで民主党案を批判しました。

 そんな民主党案を与党はどのように折衷して一本化するのか注目されますが、一昨日、与党と民主党は法案の一本化で合意し、その中身が明らかになったようなので、ご覧下さい。(sankei webから以下引用)

与野党が北朝鮮人権法案で一本化 今国会成立へ
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 与党と民主党は9日、それぞれ提出していた「北朝鮮人権法案」を一本化することで合意、同法案は今国会中に成立する見通しとなった。同法案が成立すれば、北朝鮮が拉致問題の解決に誠意ある対応を示さない場合には、経済制裁を発動する国内の法的根拠がようやく整うことになる。

 一本化された法案は、衆院拉致問題特別委員長の提案の形で提出され、13日の衆院本会議で可決、参院に送付される。

 同法案は、政府に拉致被害者の帰国の実現に最大限の努力を求めるとともに、北朝鮮が拉致問題で前向きな対応を示さない場合には、日本への北朝鮮船籍の入港を禁止する特定船舶入港禁止法や送金停止、輸出入規制など改正外為法・外国貿易法による経済制裁を発動するとしている。

 調整が難航していた北朝鮮を脱出した脱北者支援については「脱北者の保護・支援に関し、施策を講ずるよう努める」との表現で決着した。<以下略>


 うーむ・・『脱北者の保護・支援に関し、施策を講ずるよう努める』という表現で決着か。責務がある、原則として定住資格付与と明記されていないので、一応はホッとしましたが、解釈によってはどうとでも出来るような気もする。その施策が何を指しているのか、ハッキリしないので、定住資格付与が無くなったと断じるのは早いのかもしれない。

 脱北者とは本来、朝鮮半島唯一の合法政府であり、北に住む人民も自国民であるとする大韓民国が引き受けるべき存在であり、日本としては側面支援をするにとどめるべきである。故に定住資格という『ずっと日本に住み続ける』事になる支援策は出すぎた真似と言えましょう。なし崩し的に定住資格を付与することのないよう、釘を刺しておきたい。


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