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民主党の行方 14 『原因は想像力の欠如』
 昨日、国会において小泉総理と民主党の前原代表による党首討論が行われました。討論の模様、概要は昨夕から今朝にかけて、テレビでのニュース、新聞記事、論説記事などで大きく扱われています。内容に関しては、前原氏の専門分野である外交、安全保障。どんな内容だったのか、簡単にご紹介します。ご覧下さい(中国新聞から以下引用)

 【日米関係】

 前原誠司民主党代表 冷戦後の日米同盟関係の意義は何か。

 小泉純一郎首相 今後も日米関係と日米同盟、国際協調が日本の平和と発展を図る上で極めて重要な外交の基本方針だ。

 【対中関係】

 前原氏 中国が日米同盟関係の分断を図っている節がある。台湾問題をめぐり米中関係を緊密化させる一方、東アジア首脳会議では米国参加を排除するなど両面作戦だ。中国をどう見るのか。

 首相 中国が日本を敵対国とみなしているというのはちょっと違う。日米を離間させようという動きが内外の一部にあるのは承知している。しかし、日米関係が緊密であればあるほど日本は諸外国と友好関係を維持できる。断じて日米離間策に乗ってはいけない。

 【在日米軍再編】

 前原氏 再編問題は2年ぐらい遅れている。米政府はフラストレーションを感じている。普天間飛行場の問題は9年前の日米特別行動委員会(SACO)合意が履行されていないことに端を発している。米軍再編に紛れているが、そうではない。首相になって4年半、9年間の半分は小泉首相に責任がある。

 首相 一番遅れているのは普天間の問題だ。日本が主体的に米政府に提案し、合意を得る努力をしていかなければならない。米政府が「遅れている」という気持ちを持っているのも事実だと思う。一日も早く日米間で合意し、沖縄の皆さんの協力を得ながら進めていくべき大事な課題だ。

 前原氏 11月のブッシュ米大統領来日の前にまとめる再編問題の中間報告に具体的な地名を入れるため、地元との折衝を含めて責任をとるか。

 首相 責任はすべて私にある。

 【東アジア首脳会議】

 前原氏 米国は東アジア首脳会議にオブザーバー参加できない。日米関係から見れば、「オブザーバー参加」という日本の戦略そのものがおかしなものだ。

 首相 おかしな戦略だと思っていない。できたら米国もオブザーバー的に参加できればいいのではないかと(言ってきた)。今回、米国は入らないが、日米関係の緊密性から考えると、除外されるという不安を持つ必要はない。日米の関係は強く、米国も信頼感を持っていると思う。米国の重要性もわきまえ、世界に開かれた会議にしていきたいと、各国首脳も理解している。懸念はない。

 【日米FTA】

 前原氏 米国を経済でも東アジアに関与させるため日米間で自由貿易協定(FTA)を結ぶべきではないか。

 首相 日米でのFTA交渉は時期尚早だ。交渉する段階にない。

 【ガス田開発問題】

 前原氏 東シナ海のガス田開発問題では、中国の顔色を見るだけでなく、試掘をして日本の権利を主張すべきだ。

 首相 お互い意見が違っているが、立場を乗り越えて協調していくことが重要だ。そういう大局的な方針の下に話し合いで解決していこうということで経済産業相に指示している。

 【靖国参拝問題】

 前原氏 靖国神社参拝を強行した。日中間の戦略的、包括的な対話の道筋が閉ざされた。中国や韓国と、相互理解と信頼に基づいた未来志向の友好関係を構築するとしているが、できるのか。中国との問題をトータルに考えずに、外交はまさに失われた4年半だ

 首相 できると思っている。さまざまな分野で相互依存関係が深まっている。中国の首脳とも、韓国の首脳とも未来志向で協力関係を進めていくことで合意をみている。ただ靖国参拝をやめればいいという議論には私はくみしていない。参拝するのは、先の大戦の反省を踏まえた60年間の歩みを見てほしいと(いう願いからだ)。日本の基本方針として二度と戦争をしない、経済大国になっても軍事大国にならないんだということは、60年間の歩みの中で示している。

 前原氏 (首相発言の)時間は終わった。

 首相 日中関係は靖国だけですべて規定されるものではない。思想および良心の自由はこれを侵してはならないというのは、憲法第19条に規定されている。総理大臣である小泉純一郎が一国民として参拝する、しかも平和を祈念する、二度と戦争をしない、心ならずも戦場で倒れた人に敬意と感謝の誠をささげる、そして現在の平和と繁栄を維持していく、この平和と繁栄は現在生きている人たちだけで成り立っているのではない、戦場で倒れた方々の尊い犠牲の上にあることを片時も忘れてはならない、ということで参拝している。どうしていけないのか私は理解できない。前原さん、何でいけないのか。聞きたい。

 前原氏 誰がいけないと言ったのか。私はA級戦犯が合祀(ごうし)されている間は行かない。しかし亡くなられた方々に対して哀悼の気持ちは持っている。しかし靖国神社は1945年までは国家神道の姿として存在していた。憲法には政教分離も書いてある。そして大阪高裁では判決も出ている。(参拝の仕方も)お墓参りだ。ポケットからさい銭を出してチャリン。こんな不謹慎な話はない。私人としての参り方を演出したかったかもしれないが、亡くなった方に失礼だ。神社に祭られたくない人もいるのに、なぜ分祀できないのかもおかしい


 首相 時間が切れたので次回に譲りましょう。



 私は昨日、党首討論の模様をテレビで見ていたのですが、前原氏が靖国参拝に触れるまでの印象は、かなり良いものでした。現在の政府の立場をさらに強化した形での日米同盟の堅持、それをもって中国への対抗を強化するといった考え方は現実的であり、さすがと唸らせられました。

 特に、中国が日米の離間を図っている事を認識し、東アジアの枠組みで中国が独走しないように、米国を関与させるべきであると総理に迫ったり、中国のガス田開発に対抗して試掘を始めるべきだという辺りには『そうだ!』と快哉を叫びそうになった(笑)。

 ここまでは良かったのですが、靖国参拝を追求する件になると『靖国参拝を強行して日中の包括的な対話の道筋が閉ざされた』と切り込んだ前原氏を見て、私は『???』と脳の活動が一瞬停止してしまいました。ちょっと待って欲しい。なぜ参拝したから対話の道が閉ざされたと断言できるのか。確かに、一時的に外相会談が中止されましたが、対話の道が閉ざされたわけではないし、現実として今年あったような大規模な日本批判、反日デモは展開されていない。理由として、彼らは日本側の強烈な意思を感じ取ったからであり、これも立派な『外交』になっていると思います。

 靖国参拝を強行する事によって対話が閉ざされたと感じるのなら、東シナ海で試掘を強行すれば、より中国は強硬に反発し、前原氏の言う『対話が閉ざされる』ことにはならないんでしょうか?拙ブログでも再三指摘しておりますが、中国にとって靖国参拝は『政治カード』なのです。このカードが役に立たないと彼らが理解すれば、もう二度と反対は言ってこない。

 前原氏を理解しようと、様々な発言を注意してウォッチしていますが、この中国に対しては考え方の乖離というか、まるで別物のように扱っているように感じるわけです。『日中友好』を教義にして、一方的に擦り寄る自民党の加藤氏を代表とする『媚中派』のように『何でもかんでも日本が悪い。だからこっちが譲歩するのが筋』という考え方であれば、確実に中国を刺激する試掘を主張しないでしょうし、すべての中国による外交は戦略的な方針に基づいて行われていると『割り切って』考える保守派なら、軽々しく靖国参拝をやめろとは言わないでしょう。

 一体何故なのか昨日から考えていて、一つの仮説にたどり着きました。前原氏は機会があるごとに『戦略的』という言葉を意図的に使いますが、戦略的という言葉を多用する人間が必ずしも『戦略的』思考を持つとは限ら無いという事。ガス田問題や靖国参拝、日米関係などを個々に見れば、一つの考え方として理解できるのですが、全てをつなぎ合わせると妙な感じがする。これは、前原氏が戦略的と思って考えている事が、実は『戦術的』であるからだと考えます。

 『戦略的思考』とは、まさに想像力、イマジネーションの産物であり、これが出来る事は一つの才能です。思考を展開するにあたり、大きく分けて、個々の問題、あるいは全体を眺めてからアプローチするという行きかたがあると思いますが、おそらく前原氏は前者の方法で思考を展開し、個々の問題解決をつなぎ合わせて行く方法を取っているのでしょう。決して、この方法が間違っているというのではなく、問題は私のような一般人にも透けて見えてしまう『全体図』としての綻びがあることです。

 その綻びを上手くつなぎ合わせて『一枚の絵』を書いてみせるのが戦略的思考の持ち主と言うことになりましょうし、一国の総理に相応しい人物であると認められます。逆に、綻びを上手くつなぎ合わせられない人物は一国の総理に相応しくないと言えます。

 前原氏がすぐにでも全体図を描く切迫した状況になかった事は、まだお若い事もあり、こんなに早く党首の座が回ってくるとは思わなかったからと理解します。しかし、時代は変わり、政権交代可能な二大政党が求められている現在、第一党の党首に求められるのは全体図を描く才能です。戦後の日本を引っ張ってきた実績を持つ『自民党』という強大な与党に取って代わるには、相手以上にこの才能が求められます。

 私は、昨日の党首討論における総理の靖国参拝批判を見て、前原氏はかなり揺れていると感じました。『行くなとは言っていない。参拝の仕方が失礼だ』という、一体何を問題視しているのか分からない批判を見て、『これまで前原氏の中で靖国問題は重要ではなかったんだな』と確信しました。分祀や遷座を軽々しく放言してみたり、日本人の生死観を否定するような事を言うなど、今までしっかりと考えてこなかっただけじゃないかと。

 まだ時間はあります。今からでも遅くない。一度深く考え抜いて欲しい。靖国に関する考え方が変わったとしても、私は見てみぬ振りをしてあげます(笑)。正しければ、言説を変えることは恥じゃない。

頼む!変わってくれ!前原さん!



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テーマ:国会ウォッチ - ジャンル:政治・経済

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